茂木健一郎さんから小林秀雄さんへのラブレター!「脳と仮想」

小林秀雄講演集「信ずることと考えるこ

脳科学はココロをどう捉えるのか?

茂木健一郎さんの「脳と仮想」。茂木健一郎さんが以前から言っていたクオリアってなんだろ?という興味とともに、気になっていた『脳科学というものが「意識/精神/心/魂」の問題にどこまで迫れているか』を知りたくて読み進めました。結論から言うと、なんだ全然わかってなかった....。科学でどうしても説明できない、「感じる」という現象を「クオリア」という概念でとりあえず言い換えてみただけって印象...。ガッカリ。でもこの本の主題である「仮想」という概念、これは今、つやつやがぼんやり思っている世界観(唯心論よりの認識世界)の延長(?)として興味深く読む事ができましたけど。

茂木健一郎小林秀雄から引き継いだ、科学的世界観との闘い

でもこの本を読み終わってわかったのは、この本は茂木健一郎さんから小林秀雄さんへのラブレターなんじゃないかなっていうこと。本の中で何度も小林秀雄さんの講義の言葉を引用し、その思想の素晴らしさを訴える茂木健一郎さん。それはもう陶酔と言えるかもしれない。小林秀雄さんが科学的世界観と闘いつつ、どうにかして捉えようとしていた「精神」の問題。近代化学によって打ち立てられた「計量できる経験」という巨人に、人間の「主観的経験」の切実さで異議を唱えたのです。そして今、茂木健一郎さんは脳科学の研究、そしてクオリアという概念で、このモンダイを解明しようと格闘しているのです。
この本は、小林秀雄さんの思想の輝き、そしてその遺産を脳科学によって引き継いでいこうとする茂木健一郎さんの情熱が確かに息づいています。それが垣間みられただけで、この本は一見の価値あり!デス。
実は、この本に小林秀雄さんの事が書かれていると知って、それでつやつやはこの本「脳と仮想」を読むことにしたのです。


小林秀雄講演集「信ずることと考えること」の興奮

小林秀雄さんの講演「信ずることと考えること」。この音源が今、imeemにアップされていてネット上で聞く事ができるのです。(情報元は「空想ラビュリントスのブックマーク」)つやつやは2回聞きました!全部聴くと118分。でもあっという間です。もっと聞きたい!と終わるのが残念になります。ほんとうに感動できる講演。考える事、学ぶ事の興奮、喜びが確かにここにはあるのです。ぜひぜひ聞いて欲しいのです!!!
◎これ以上はうまく説明できないので...詳しくは他のBLOGで(音源へのリンクもあります)→好きになったメモ/ネットで試聴できる小林秀雄講演集「信ずることと考えること」


《参考》
茂木健一郎「脳と仮想」『小林秀雄と心脳問題』〜「今、ここ」から解放されたものの存在とは?
信ずることと考えること:小林秀雄



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